各自が研究してきたテーマについて理解を深めるために行われた「玉川学園SGH国内研修」。
アフリカン・スタディーズ、ヨーロピアン・スタディーズ、グローバル・スタディーズに参加した、9年生(中3)から12年生(高3)までの生徒28名が参加しました。
「松下政経塾で語る玉川生がみたグローバルイシューin2016」と題したこの研修は、未来のリーダー育成を目指す公益財団法人松下政経塾の協力で開催。塾の施設を利用して、生徒たちが研究してきたテーマについてディスカッションとプレゼンを行いました。
神奈川県の辻堂駅からバスで15分。自然に囲まれた広い敷地と白亜の建物に、「すごい!」「綺麗だね!」と高揚しながら施設に向かう生徒たち。
講堂で、「今日はみなさんの進路を考えるきっかけになると嬉しいです」という塾頭からの挨拶と、松下政経塾についての紹介を受けました。
施設の厳かな雰囲気に緊張ぎみだった生徒たちも、塾頭の柔らかな雰囲気や、サポートに来ていた塾の卒業生の話を聞くうちに、いつもの自分たちのペースを取り戻し、次第に笑顔もこぼれるように。
塾内を見学後は、研究テーマごとにグループに分かれます。
生徒たちが選んだテーマは、「日本とヨーロッパの難民受け入れについて」「情報社会を利用した児童労働問題の解決」「教育における女性差別問題」など、今世界で起こっている国際問題について。各グループに、松下政経塾の卒業生や研修主幹などの方々がファシリテーターとして入り、進行していきます。英語のみで進めるグループもありました。
自己紹介の後、学校生活やヨーロッパやアフリカに行った思い出話でアイスブレイク。
そしていよいよ、調べてきたテーマについてのディスカッションがスタートしました。「これはどういうこと?」「この問題についてどう思う?」など、ファシリテーターの問いかけで研究テーマを深めていく生徒たち。これまで気づかなかった視点や新たな意見の発見を楽しみました。
準備してきたプレゼンのブラッシュアップでも、「Visionをもっと明確にできる?」「そこにかける情熱は?」「それはなぜかな?」とファシリテーターに促されて、研究内容を見直し、自分たちの伝えたいことを整理していきました。
丁寧にプロセスを踏んで臨んだプレゼンテーションは、明快でわかりやすく、どのグループも自信を持って伝えていました。
松下政経塾のみなさんからも、「伝えたかったことと、それを補強するデータの関係が明らかになっていた」「複雑でわかりにくかったのが、シンプルでわかりやすくなった」とコメントをいただき、自分たちの成長を実感していました。
「そもそもなぜ海外研修プログラムに参加したのか、なぜこのテーマを選んだか、あらためて考える時間になりました」「進路に悩んでいたけれど、自分が将来やりたいことを見直すアドバイスをいただけて、迷いがなくなりました」。振り返りでは、そんな感想が相次ぎました。
最後は松下政経塾のみなさんから生徒たちにエールが送られ、国内研修は終了。
自分の原点や将来やりたいことを掘り下げ、ここまでの体験を統合するきっかけとなった今回の研修。それぞれの目標に向かって踏み出す勇気も併せて手にすることができました。
松下政経塾を後にする生徒たちには、確信に満ちた笑顔が輝いていました。